“カンバン”と”ノーコード開発”で加速させる基幹システム保守開発
こんにちは、グループソリューション統括部 グループビジネスソリューション部のMasahiro.Sです。
私が所属しているチームでは、パーソルグループで活用される基幹システムの保守・開発を行なっています。しかし、一言で保守・開発といっても領域は非常に広く、複数のプロジェクトを同時並行で動かす必要があります。
それぞれをスピーディに進めていくのは非常に大変ですよね、もしみなさんがSIer企業や事業会社でエンジニアとして働いていらっしゃるのであれば、大いに共感いただけるのではないかと思っています。
そこで今回のnoteでは、
担当業務の守備範囲の広さから、どうしてもマルチタスクになりがち
チームとしてやることが多いので、スピード感も大事
という状況に対し、『カンバンとノーコードを使って少しでも楽にしよう』としている取り組みについてお話しします。
「チームのタスク共有で試行錯誤していて悩んでいる…」「ノーコード開発、よく耳にするけど実際どうなの?気をつけるべきことは何?」といったお悩みをお抱えの方はもちろん、保守・開発に携わるすべての皆様にとって、少しでも活かしていただければ嬉しいです。
自己紹介
この記事で伝えたいこと
今回みなさんにお伝えしたいのは下記3つです。
マルチタスクは無くならない。だったら、効率よく捌く仕組みを考えたほうがよくない?
コードは書けたほうがもちろん良い。けど、コードを書く以外の選択肢も選べるようにしたい。
ツールを使いこなす土台(システム開発力)が大事だよね。
これに対し、私たちが取り組んできたことについて、『カンバン』『ノーコード開発』というキーワードでお話します。
カンバンとは?
ツールとしてのカンバン - 視覚化したプロセス管理システムのこと。これにより、何を開発するか、いつ開発するか、どれぐらいのコストで開発するかを発信する。(Wikipediaより)
カンバンとは、『作業を視覚化し、作業の流れを良くすることで生産性の最大化を狙う』プロジェクト管理手法です。タスクの抜け漏れや遅れに気付きやすくなるメリットがあります。
ちなみに、私たちのチームでは、backlogのカンバンボードを活用しています。
↓Backlogカンバンボード↓
ノーコード開発とは?
端的に言えば、ソースコードを書かずにアプリケーションやサービスの開発を進めていく方法のことです。
決められた部品をドラッグ&ドロップし設定値を当てはめるだけなので、操作が直感的で分かり易いのが特徴です。
複雑な開発には向きませんが、軽量なアプリであればスピーディーに開発できるメリットがあります。私たちの現場では「Asteria Warp」を使っています。
↓Asteria Warp↓
取り組み紹介
■カンバンでタスクを可視化!流れを良くしてタスクを終わらせる!
わたしが担当している基幹システムは、パッケージ製品で構成されています。そのため自前の開発よりも、ベンダー調整などチームで進捗のコントロールがし難いタスクが多くあります。
外部にボールが渡ったとたんにタスクが止まり、進捗が追えなくなることも…。
そこで、カンバンを使いタスクを可視化。タスクのステータスを明確にし、滞留を最小限にする工夫をしています。
規模が大きすぎるタスクや、内容が曖昧なタスクもありますが、タスクが視覚化されていることで進みが悪い部分も一目瞭然。
予定通りに進んでいないことが目に見えてわかると焦ります。
ですが、見えるからこそ早期に対策を打つことができ、「大丈夫?困ってない?」が言いやすい環境になっていると感じます。
カンバンを使ううえで大事であり難しい点は「ゴールまでのイメージを具体化し、小さくシンプルなタスクに分解すること」だと思います。
タスクを小さくシンプルな形に分解すると、ゴールと進捗が明確になります。慣れないうちはタスクの分解が大変で、それは目下の悩みではあるのですが、タスクがどんどん完了していくと、とてもキモチイイ!
上手く流れに乗ると生産性が上がっている実感が持て、モチベーションも上がります!
■システム間連携はノーコード開発。一定の品質とスピードを両立!
自前の開発が多くないとはいえ、システム間の連携は自分たちで構築しなければなりません。カンバンで可視化しているとはいえ、開発以外にもやることは沢山あるため開発負荷は少しでも減らしたいものです。
そこで、私たちはノーコード開発を積極的に活用しています。私たちの開発はシステム間のファイル連携が主なので、大がかりなプログラムは不要こともあり、ノーコード開発はとてもマッチしていると感じています。
インプットとアウトプット、大まかな流れさえ決めてしまえばフロー作成に着手でき、処理の流れが視覚化されます。そのため、素早くアウトプットできることはもちろん、その前段階で違和感に気付けるということもメリットの一つです。お手軽さとスピード感がノーコード開発の大きな魅力だと思います。
お手軽な反面、雑に作ってもとりあえず動くものが出来てしまうため、この点は注意しています。
例えば、動いているけど可読性が全く無いフローも簡単に作れてしまうのです。これは危険。いかにシンプルに作るかがポイントだと思っています。
KISS原則(“Keep it simple, stupid.”(簡潔にしておけ、この間抜け!)という格言の頭文字を取ったもの)など、大事ことはプログラミングでもノーコードでも一緒ですね。
システム開発や運用保守を理解しているエンジニアが使うからこそ、ツールの利益を最大限享受できているのではないかと思っています。
まとめ
今回伝えたかったことは、3点でした。
マルチタスクは無くならない。だったら、効率よく捌く仕組みを考えたほうがよくない?
⇒ まず可視化!タスクの流れを止めない!
コードは書けたほうがもちろん良い。けど、コードを書く以外の選択肢も選べるようになりたい。
⇒ ノーコードという選択肢。コードを書くだけがエンジニアじゃない!
ツールを使いこなす土台(システム開発力)が大事だよね。
⇒ システム開発力の強さが問題解決の引き出しを増やす!
どのようなツールでも、使い方を間違えば足かせになります。カンバンもノーコードツールも、システムを開発するための道具にすぎません。
道具にも適材適所があり、使いこなせるかはその人そのチーム次第。道具に使われないよう、マネジメント力やエンジニア力を磨いていきたいですね。
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