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「攻めの保守」だから選ばれる。提案マインドで“戦略的パートナー”へ

「保守・運用」の業務に対して、決められた作業を粛々と行う、“守り”のイメージを抱く方は多いかもしれません。そんなイメージを覆す気概で「保守・運用」に向き合い、クライアントから厚い信頼を得ているのが、エンタープライズソリューション統括部ITサービス部でマネジャーを務める杉原進吾さんです。「既存の保守という概念にとらわれない組織を目指しています」と語る杉原さんは、どのような思いで仕事に向き合っているのでしょうか?

※ 2024年7月1日を以てパーソルプロセス&テクノロジーからパーソルクロステクノロジーへ事業移管されました。記事の内容は取材当時のものです。

減点方式より加点方式。「発展性のある保守」を提供

ーーまず、杉原さんのこれまでのキャリアについて教えてください。

新卒では独立系のSIerに入社しました。当初は二次請けの仕事が中心だったのですが、今から8年前に大手企業様のシステムにおいて、一次請けの立場で保守カウンターを任されたときから、「保守」を追求するキャリアを歩み始めました。保守として単に契約上の役割を遂行するのではなく、お客様の期待値を超えて、「戦略的パートナー」としての役割を果たすことを常に意識しています。

ーー「戦略的パートナーとしての役割」とは、具体的にどういうことでしょうか?

稼働中のシステム変更や修正のほか、発生した不具合等に対応することが保守に対する一般的なイメージだと思います。でもそれだけでは単なる「作業」になりがちですし、業務内容に発展性がありません。もちろん私たちは一般的な保守業務としてやるべきことはやりますが、その上で「作業」の枠を越えた「お客様業務の改善」まで業務領域を拡大するようにしています。

「出来て当たり前」の減点方式で評価されがちな保守ですが、加点方式の評価が加わることで私たち自身もモチベーションが高まりますし、提案の要素があれば付加価値を生み出せます。それが他社との差別化要素であり、お客様にとって「ベンダーの中の1社」ではなく「戦略的パートナーとしてのベンダー」としてパーソルプロセス&テクノロジー(以下:パーソルP&T)を選んでいただく理由になると考えています。

日々の会話から課題をキャッチ。大事なのは提案につなげるマインド

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ーーこれまで保守としてどのような提案をされてきたのですか?

システムはお客様と保守担当が一緒に運用していくものなので、お客様側で手を動かしていただく作業も多くあります。しかし、私が担当したあるお客様は、人手不足のため手が回っていない様子で、何とかできないかと考え、RPAの導入を提案し、お客様の業務負荷を下げることに成功しました。その他にもAIチャットボットやAI-OCR機能の導入など、最新技術を活用した提案を幅広く行っています。

ーーどのようにお客様のニーズをつかんだのですか?

「こうしてほしい」と具体的にニーズを伝えられるわけではなく、業務上定期的に会話をする中で、何に困っているのかが伝わってくることが多いですね。日頃システムの保守・運用をしていると、お客様と距離が近い分、課題をキャッチしやすい立場にあると感じています。

ただせっかくニーズを把握しても、それを「お客様の問題」と思ってしまえば、聞き流すことも容易です。そうではなく、お客様に対して何ができるのか、付加価値を提供できることはないかと常に考えるようにしています。

ーー保守ならではの目線で、踏み込んで提案することを心がけているのですね。

そうですね。改善提案までつなげることができれば、そこにビジネスチャンスが生まれます。このサイクルを繰り返してきたことで、お客様との信頼関係が構築でき、広範囲にわたる戦略的パートナーとしての信頼を獲得することができました。

こうして保守が起点となって生まれたお客様のシステム構想は、現在ITサービス部の枠を超えたエンタープライズソリューション統括部での開発にもつながっています。

業務範囲が拡大すればマンネリにはならない

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ーー大きなプロジェクトの保守を務める際、難しさはどこにあるのでしょうか?

同じ役割を長く務めていると、どうしてもマンネリ化してメンバーの意欲が失われてしまいがちです。私は業務範囲を拡大路線にのせることで、その問題を解決したいと考えています。新しい仕事を獲得すれば新しいポジションが生まれるので、ローテーションができますし、新しい技術提案をしようとすれば分科会や勉強会が必要になり、その推進担当も必要になります。

何より、新しくチャレンジできる業務があることはやりがいにつながります。お客様への貢献は当然として、一緒に保守業務を遂行していただくメンバーには長く楽しく働いてほしい。「保守に携わるメンバーにイキイキと働いていただくためにはどうするべきか」を考えることは、お客様と向き合うことと同じくらい重要なことだと考えています。

ーー働く環境づくりで他に心がけていることはありますか?

活動領域を拡大する上で大切なのは、チーム全体での目線合わせです。パーソルP&Tにワンストップで業務を任せてもらっている以上、社内で意識のズレが起きないように調整しています。

もう1つは、権限をメンバーに委譲することです。「攻めの保守」マインドがチームに浸透してきたこともあり、自分たちで意見を出し合う光景がよく見られます。お客様のためにどうするべきかを考えて自走してくれているのを見ると、頼もしく感じます。

相手と向き合うためには「靴を先に脱ぐ」

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ーー杉原さんがお客様に積極的に提案するスタイルに至ったのは、何かきっかけがあったのでしょうか?

かつて受けた研修で、「相手と向き合うには、自分が先に靴を脱がなければならない」ということを学びました。それをきっかけにして、役割遵守の保守マインドから抜けることができました。

こちらから歩み寄ることなしに、お客様は心を開いてはくれません。お客様にとって相談しやすい存在になるためには、私たちが一歩踏み込む意識が重要だと思っています。

ーー杉原さんの今後の目標を教えてください。

私は「攻めの保守」の姿勢を貫くことが、自分たちの組織のブランディングだと思っているので、これからもお客様からリピートしていただける関係を目指します。

「保守」のイメージに仕事内容を縛られることなく、お客様の課題に対して常に「自分ごと」として向き合える組織をつくっていきたいですね。



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