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社会インフラを支える大規模プロジェクトにおいて、パーソルプロセス&テクノロジーが果たす中心的な役割

コンサルティングフェーズからシステム開発までワンストップでサービスを提供するエンタープライズソリューション統括部。スケールの大きなプロジェクトを多く手掛けていますが、複数のベンダーでプロジェクトを推進する中、お客様の信頼を獲得していくことは簡単ではありません。今回はエンタープライズソリューション統括部 ゼネラルマネジャーの黒本大輔さんに、大規模プロジェクトのやりがいと難しさ、組織運営で工夫している点などについて伺いました。

※ 2024年7月1日を以てパーソルプロセス&テクノロジーからパーソルクロステクノロジーへ事業移管されました。記事の内容は取材当時のものです。

個人の力よりチーム力を重視。20年のキャリアで経験した多種多様なプロジェクト

ーーまず、これまでの黒本さんのキャリアについて教えてください。

1社目で、3年ほどプログラマやSEとして経験を積む中で、「ITはチーム力に尽きる」ということに気づき、プロジェクトマネジャーの道を歩み始めました。その後、ステップアップを目指して転職した会社では、多種多様な業界のプロジェクトマネジメントを経験しました。鉄道会社の指定席予約システムや、会員のポータルサイトのほか、旅行会社のダイナミックパッケージシステム、船会社のグローバル会計システムなどです。

そんな中、所属していた会社がパーソルプロセス&テクノロジー(以下:パーソルP&T)と合併したのですが、私は過去の経験を活かして鉄道会社の案件を専門に扱う部署の立ち上げに携わり、現在はエンタープライズソリューショ統括部のゼネラルマネジャーを務めています。

ーーエンタープライズソリューション統括部での代表的なプロジェクトについて教えてください。

2018年1月から始まりました、大手鉄道会社の指定席予約システムをリニューアルするプロジェクトです。非常に大規模のプロジェクトになりますので、パーソルP&Tだけでなく複数のベンダーが携わっているのが特徴ですね。エンタープライズソリューション統括部最大規模のプロジェクトで、パーソルP&Tだけでも100名近いメンバーが参加しており、期間は3年間と長期に渡ります。

かつて、こちらのお客様からパーソルP&Tが任せられていた開発ボリュームは相対的に少なかったのですが、現在は大手のベンダーと肩を並べるくらいのポジションで仕事ができるようになっています。

自分たちの領域だけでなく、プロジェクト全体を見渡した提案で信頼を獲得

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ーーなぜ、大手のベンダーと肩を並べるほどの存在感を発揮できるようになったのでしょうか?

複数のベンダーで開発する場合、難しいのはベンダー間の意思疎通です。サービスを良くしたいという思いは皆同じなのですが、担当する機能が異なったり、さまざまな思惑が絡み合ったりするので、最終的に1つのシステムへの接続がうまくいかないケースがあります。

プロジェクト全体を推進するのはお客様ですが、このような事態は回避しなくてはなりません。そこで私たちは、お客様側でプロジェクトマネジメントを補佐するPMOというポジションを提案し、お客様をフォローする役割を担うことになりました。お客様のニーズとパーソルP&Tが提供できる価値を接続し、提案の幅を広げたことによって信頼を獲得できたと考えています。

ーーPMOとしてどのような役割を果たしているのですか?

プロジェクト全体が滞りなく推進されるよう、要件を整理したり、サービスの方向性を取りまとめたりする業務のサポートをしています。もちろんパーソルP&Tの目線だけでなく、プロジェクト全体のスコープでリスクマネジメントを行い、何かあれば早めに助言することを徹底しています。

当初は、プロジェクトメンバー間のコミュニケーションが大きな課題で、メールでの連絡やExcelでの課題管理といった、非効率な情報共有が行われていました。そこで、メッセージのやり取りにはSlack、課題管理にはBacklogなどのツールを導入し、他のベンダーも含めたプロジェクト全体の連絡ルールをパーソルP&Tが中心となって統一しました。これにより情報の連携がとてもスムーズになり、特に課題管理にかかる時間は10分の1くらいに短縮されました。

ミッションは“確実な期日”と“絶対の品質”。社会的影響の大きなシステムを作る責任

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ーーこのプロジェクトの特に難しいところを教えてください。

もし、鉄道のシステムがダウンすれば確実にニュースになりますし、サービス利用者が被る損失の大きさは計り知れません。開発しているシステムの社会的影響が大きいため、期日までに確実な品質で収めることが絶対に必要です。

またプロジェクトの期間が長いため、変わっていくお客様のニーズをしっかりキャッチアップし、柔軟に対応することが求められます。その反面、プロジェクトの全体を見ている立場上、時にはお客様と異なる意見を出すこともあります。

マネジメントの面では、開発メンバーのモチベーションを高い状態で維持することも重要ですね。プロジェクトの目的共有や振り返りをチームや全体で定期的に行い、“初心に帰る”機会を積極的に設けるようにしています。

ーーそうした難題に取り組む中で、お客様からはどのような反応がありましたか?

「安心してお任せできる」「困ったときに真っ先に相談させてもらいたい」といった声をいただきました。ありがたいことに、このプロジェクトと並行して別のプロジェクトも一緒に進めていきたいというご相談もいただいています。

もし私たちが「自分たちの持ち場だけうまくいけばいい」というスタンスでこのプロジェクトに臨んでいたら、このような関係性は築けなかったと思います。「プロジェクト全体を成功させたい」という意思の強さが、お客様に伝わったのだと考えています。

お客様に貢献するためには、共に働く仲間にも貢献すること

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ーープロジェクトメンバーはどのような雰囲気で働いていますか?

思ったことを言いやすい雰囲気ができていますね。チーム内でのコミュニケーションのルールはしっかりしていますし、メンバーとの関係性をちゃんと構築できるリーダーが増えたことも影響していると思います。

ーー黒本さんは働く環境づくりの面では、どのようなことを心がけていますか?

「何事も自分ごと化して考えること」を繰り返し伝えてきました。仕事とは社会貢献ですが、「社会」とはお客様のことだけを指すものではありません。

例えば誰かのタスクが遅れているときに、見て見ぬ振りをするのではなく、どうにかして解決しようと動くこと。「社内のメンバーにどう貢献できるか?」を考えることは、チームのパフォーマンスを向上させるだけでなく、自身のやりがいにもつながります。最近はこの文化が定着してきているので、嬉しく思っています。

ーー今後の展望を教えてください。

まずはサービスインに向けて、プロジェクトを確実に推進していくことです。今回の案件ではこれまでやってこなかった取り組みをしているので、お客様の他のプロジェクトにも成功事例として展開して、お取引を拡大していきたいですね。また社内にも成功モデルとして今回の知見を共有し、会社の実力の底上げに貢献したいです。

今回のプロジェクトの背景には、「人口減少に伴い鉄道移動のニーズが減少していく中で、サービスの満足度をあげ、ユーザー獲得・継続利用に結びつけるにはどうしたらいいのか」というお客様の強い危機感がありました。これからは多くの企業がこうした時代の変化に伴う事業課題に取り組むことになるでしょう。私たちはそのような問題の解決に、お客様と一緒に立ち向かっていける組織でありたいと思っています。

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