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「保守運用はつまらない?」Microsoft Azureの保守運用〜設計から感じた“おもしろさ”

※2024年7月1日を以てパーソルプロセス&テクノロジーからパーソルクロステクノロジーへ事業移管されました。記事の内容は執筆当時のものです。

1.はじめに

初めまして、パーソルプロセス&テクノロジー(以下、パーソルP&T)の永井です。

2020年4月に新卒入社して以降、主にMicrosoftのクラウドサービスAzureを扱い、保守運用を行うグループで業務を行ってきました。

大学時代は経済学を学んでおり、授業やゼミでExcelなどofficeソフトを使用する程度、、、本格的なITとは比較的無縁の大学生活を送っていました。

今回のブログでは、そんな私が現在パーソルP&Tで行っている業務や、この2年弱で学んだ姿勢について、若輩者であるが故にできるお話しをしようと思います。

別の業種や技術領域から新たなことに挑戦されたい方(もちろん新卒でIT企業への就職を目指す方にも)に、少しでも参考にしていただければ幸いです。

※本記事ではMicrosoft Azureに関して記載しますが、基本的にオンプレミスとクラウドの比較となるため、AWS(Amazon Web Service)GCP(Google Cloud Platform)についても同様のことを言えると思います。

2.自己紹介

休日には友人とバイクでツーリングなどに出かけるのが楽しみ

永井 玖人
パーソルプロセス&テクノロジー株式会社
DXソリューション統括部 DXプラットフォーム1部
2020年新卒入社。主に保守運用を行うグループにてMicrosoft Azureに関する運用設計、顧客システムの障害対応、問い合わせ対応などに取り組んでいる。
入社3年目の現在は、フルリモートで業務を行っている。
プライベートでは大学時代に保護した猫と同棲中。

3.クラウドの保守運用

3-1保守運用について

前述のとおり、私は主にMicrosoft Azureを扱い保守運用を行っていますが、
みなさんの保守運用へのイメージはどのようなものでしょうか。
一般的に「つまらない」といったイメージを持つ人も少なくないと思います。

なぜこのようなイメージがあるのか調べたところ、ネット上には以下のような意見がありました。

「定型作業が多く、マニュアル通りの仕事だから」
「開発のようにクリエイティブではないから」

しかし、私個人の意見は「そんなことない!」です。
もちろん、中にはメンテナンス作業のようにマニュアル化された業務も存在しますが、多くの業務には日々主体性を持って取り組む必要があります。
これは、Microsoft Azureがクラウドサービスであることが要因だと思います。

なぜオンプレミスと比較し、クラウドサービスだと対応に主体性が必要なのか、主な要因は2点だと考えました。

・柔軟性が高い
→例えば仮想マシンのサイズ(スペック)、ディスクのタイプや容量などは変更が容易に可能であり、エンドユーザーの増加など都度需要の変化に対応できます。
・提供されているサービスが多い
→そもそものサービスが非常に多いにもかかわらず、日々新たなサービスが発表されます。システム構築時よりも高性能で、需要にマッチしたサービスなどが出てくることもあります。

以上のことから、最新情報のキャッチアップや、顧客から求められれば知見のないサービスの習得が必要となります。

私は[AZ-104: Microsoft Azure Administrator]というMicrosoftの中級認定資格を保有していますが、Azureに関してはまだまだ知らないことばかりで学習の日々。私よりも技術的に秀でている先輩社員の方は、私以上のスピードで日々、知識を習得しています。

結論:クラウドの保守運用は主体性が必要であり“おもしろい”

3-2運用設計について

運用設計では、構築(開発)チームと伴走し、システム導入後にスムーズに保守運用を開始することが求められます。
前述の保守運用業務と同様に、既存サービスへの知見と日々のキャッチアップが非常に重要です。

私自身の運用設計への参加自体が約半年前ですので、短い期間の経験になります。そのため、語れることは多くはないのですが、その中でも面白いと感じたことがありました。

オンプレミスと比較した際にクラウド特有のものだと思うのが、サービス公開までの段階があるという点です。
Microsoft Azureでは新たなサービスが発表されると、一般へ提供される前にプレビューの段階を踏むのが基本となります。
ここではサービスの一般提供までの流れについて詳しくは触れませんが、プレビュー期間中のサービスはSLA(※1)が適用されないため、基本的に顧客システムの構築時には採用されません。

※1 SLA(Service Level Agreement) どの程度サービスの品質を保証するか定めたもの

しかしある顧客からプレビュー中のサービスが魅力的なため「一般提供のタイミングで構築したシステムに組み込みたい」、もしくは「既存の類似サービスと入れ替えたい」という要望がありました。

構築プロジェクトのメンバーは構築が終了すると、顧客との定常的なコミュニケーションは基本的にはありません。
そのサービスが一般提供された際には、運用チームで情報をキャッチアップする必要があります。

この場合、運用設計ではサービスの一般提供時を想定し、以下を考慮して設計する必要があります。

  • どのように一般提供開始の情報を確認するか?その頻度、期間は?

  • (保守契約を結んでいた場合)該当サービスを構築したサービスに組み込むのは保守の契約範囲内で対応するのか?できるのか?できない場合、どのような契約で対応するのか?

  • プレビュー中と一般提供で機能、要件が大きく変更されていたらどうするか?  etc…

システム導入後にスムーズに保守運用を行うためには、クラウド/オンプレミス問わず様々な要素を考慮する必要がありますが、上記のような最新情報への対応は(少し特殊な例かもしれませんが)、クラウドサービスならではだと感じました。

結論:クラウドの運用設計はおもしろい

4.おわりに

今回は、新卒3年目の私の経験からクラウドの保守運用についてお話ししました。クラウドの保守運用/運用設計は突き詰めればどこまでも終わりがなく、日々成長できていると感じています。

今回、業務で扱う具体的な技術についての記載はできませんでしたが、Azureアーキテクチャの知識は勿論、WindowsやLinuxのOSの知識など、広範な知識を求められます。
※余談ですが、今後はARMテンプレートやBicepについて知識を深めていきたいです。

私がこの先いつまで(あるいはいつまでも)保守運用業務を行うかわかりませんが、クラウドの保守運用で身に着けた知識や技術、業務に対する主体的な姿勢はこの先も役に立つと思います。

最後までお読みいただきありがとうございます。
この記事が少しでもみなさんの参考になれば幸いです。


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