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【キャリア20年のベテランエンジニアが語る!】複数の事業会社・SIerを経験して感じるそれぞれの魅力

パーソルプロセス&テクノロジー(以下、パーソルP&T)のシステムソリューション(以下、SSOL)事業部には、エンジニアとしてさまざまなキャリアを積んだ方が在籍しています。

SIer企業でシステムエンジニアの経験をされた方はもちろん、中には事業会社にて自社システムやプロダクト開発、社内業務効率化に従事した方も大いに活躍しています。

今回はそんな事業会社を経てSSOL事業部に転職された浜津さんに、事業会社とSIer・SSOLの違いについて伺いました。

 ※2024年7月1日を以てパーソルプロセス&テクノロジーからパーソルクロステクノロジーへ事業移管されました。記事の内容は取材当時のものです。

浜津さん㈰

浜津 志考さん
システム受託開発を行う会社にて、宇宙開発事業に関連するシステムの運用保守・研究開発からキャリアをスタート。システムの導入・研究開発に従事し、最終的にはPMとして管制システムの基本計画から本番化までを担う。その後、出版会社における社内SE、大手グループ系SIerにおけるPL経験を経て、前職メーカー系事業会社では社内ECサイトの開発やRPAプロジェクトの戦略的な推進・運用・開発を担う。
2021年2月、パーソルP&Tに入社。グループソリューション統括部 スタッフィングソリューション部にてグループ会社に向けて企画・開発・運用・保守を担当。



◆エンジニアの仕事は、システムとして形にし、会社の利益につなげること

――まず、これまでのキャリアを教えてください。

エンジニアとしては約20年のキャリアとなりますが、その中で複数の事業会社・SIerで業務を経験してきました。

最初に携わったのは宇宙開発事業です。人工衛星追跡管制システムを軸として、大気モデルや観測プロジェクトといった領域のシステム運用や研究に携わりました。転社も含め、5年強は宇宙系の仕事をしていたと思います。

その後、所謂出版取次といわれる事業会社(出版社と書店をつなぎ、在庫管理や流通を担う会社)に転職。前職では数値・統計情報を基に予測システムを構築した経験から、構築、書籍の需要予測システムのロジック開発や、ECサイトの開発にPLとして参画、規模の大きいプロジェクトを経験しました。

5年ほど経験を積んだ後、メーカー系のSIerに転職。クライアントのポイントサイトリニューアルや、建設機械を動かすデータ通信・制御に関する運用保守などのプロジェクトリーダーとして参画。そして、2016年に前職であるメーカー系事業会社に移りました。

前職は、機械部品製造・販売を行うグループ各社の経営戦略・管理を担うメーカー系事業会社です。50年以上の伝統を持ち、グループ全体の従業員数は10,000名を超える大企業で、ECサイトの機能システム開発・運用に加え、社内のRPAを統括する部署の立ち上げ、業務効率化の推進に従事してきました。

社内の業務効率化にはいくつかのアプローチがありますが、例えばシステム化するとなると大きな時間とお金が必要です。その部分をRPAの導入で効率化し、より効果が大きい部分はシステム化する、といったような大きな流れの中で動いていました。


――その後ご入社されてからはどのようなお仕事をされているのですか。また、入社前後でギャップを感じたことはありますか。

パーソルグループの基幹システムであるGENESISの保守管理チームリーダーを担当しています。GENESISには複数の運用チームが存在しており、保守管理チームは各運用チームが円滑に運用・保守・開発が出来るよう統制・管理を担う重要なチームです。
入社前にマネジャーの方と会話し、体制や業務内容を共有いただいたので、ギャップはほぼ感じていません。思った以上にすんなりと溶け込めています。笑


――これまで役割的にも業務的にも幅広いご経験をされたと思いますが、エンジニアとして浜津さんが大事にされているのはどのようなことですか。

確かにいろんなことをやってきましたが、まず本質的にエンジニアとして大切なことは変わらない、と思っています。ビジネス・クライアントが求めることをシステムとして形にする、それをクライアント・会社の利益につなげるということですね。
システムは絵だと思っています。絵を描くための道具・手法は色々あって、そこに自分の経験や知識の中から最適な絵の具・技術を選び色付けしていく、ということかなと思っています。


浜津さん㈫

ご趣味はドライブ。週末晴れた日は遠出されるそうです。写真は、初夏の会津磐梯山を背に浜津さんご自身で撮影頂いたものです。


◆企画から踏み込んでシステムに携わるなら、「逆に」SIerの方が魅力的。

――浜津さんから見てSIerと事業会社における「エンジニアの働き方」に違いはありますか。

事業会社は大きなシステム開発を行うときに外部SIerの知見やリソースを借りることがあります。その際、事業会社側はお金を払い、SIer側はそれを受けてシステム開発をする、という構造の違いがあります。どちら側に立つかでエンジニアの目標は当然変わってきます。また、SIerはプロジェクトを転々とする一方、事業会社では長く携わる可能性は高い、といったような違いはあると思います。

ただ、プロジェクトで何をすべきか、何をアウトプットすれば良いか、という点では本質的な違いはないように思います。


――中途採用の場面で候補者の方からは、「事業会社の方がシステムの企画から携われる気がする」という声を伺うのですが、その点はいかがですか。

複数の環境を経験してきましたが、私は「逆」だと思います。夢や可能性はもちろんありますが・・・。なぜならば、事業会社の開発は基本的に「ビジネスとしての成功」が先に立つためです。端的にいうと儲かるのかどうか、という話ですね。

「成功する・儲かるシステム」を開発するには、その会社のこと、ビジネスのことを熟知する必要がありますし、組織における信頼や発言力も必要です。スタートアップや小さい事業会社は別かもしれませんが、やりたいことや自分のビジョンに沿った企画を通せるようになるのは、中途でご入社されて少なくとも5年・10年と経験を積んで初めて予算をつけてもらえるかどうか、というところだと思います。

一方SIerは、お客さまが確保された予算の中で、そこからのスタートです。クライアントとの関係性にもよりますが、踏み込んで企画や業務要件定義から、その後のシステム設計・開発・運用まで携われると思います



――もう一つ、「事業会社の方がテクノロジーへのこだわりが強く、技術を学べる気がする」という声もあります。この点はいかがですか?

技術を磨く・学ぶという観点に主眼を置くのであれば、SIerで経験を積む方が近道だと思います。なぜなら、SaaS系企業・事業会社で働くエンジニアは、最新の技術に触れることはできますが、技術と同時にビジネスや経営との橋渡しする能力も求められるイメージがあるからです。

ただ、SIerにはお客さまの都合によって繁閑が生じる部分はあります。SSOLの場合はプロマネがしっかりしており、自分である程度コントロールできるため残業が集中するということはありませんが、事業会社は構造上社外のお客さまがいらっしゃらない分、自分次第で後ろ倒しにする調整がしやすい側面はあります。そのような環境で学びたいということであればよいかもしれません。

――結局、どのような方が事業会社・SIerそれぞれに「ハマる」のでしょうか。

ビジネス要件とシステム要件があるとしたらどちらを意識するか、という話かなと思います。どちらも大切で知らなければならないのですが、事業会社であればどれだけビジネスが成功するかに軸足があり、一方SIerは技術を用いて業務をどうスマートにするかに軸足を置くイメージです。なので、業務側も見据えつつシステムに関する企画を通したり、技術を学んだりされたい方はSIerに向いていると思います。

もちろん、両方を意識し橋渡しができるのがベストです。どちらの組織にも合っていると思います。

浜津さん編集後

在宅勤務のご様子を共有いただきました。


◆お客さまがグループ内。だからこそ、ゴールやビジョン、方向性にズレがない

――浜津さん自身は、今回の転職で事業会社・SIerという視点で転職をされたわけではなかったのですか。

若い頃は視点として持っていたのですが、直近でいうと仕事の環境を重視しています。

一つのキーワードは「組織で仕事を進める」という会社のスタンスです。大きなプロジェクトを進めるには当然、沢山の人間が関わることになりますが、前職は完全に個人プレイで組織的に協力し合ってプロジェクトを進める雰囲気ではありませんでした。私は組織的に動ける環境が良いなと思い、それが転職の一つの軸になっていました。


――ご入社される前に仕事のスタンスを知ることには難しさもあったと思いますが、なぜパーソルP&Tにご入社を決められたのですか。

私の場合、入社前にマネジャーの方と何度か面談させていただきました。その中で職場環境や、組織的に動く意識が感じ取れたからです。

ITコンサルティング業の会社に転職することも考えており、複数社から内定もいただいていました。このご時世でコミュニケーションが取りづらい中、コンサルは個人プレイが多そうという勝手なイメージもあって「組織で仕事を進める」ことが難しそうだなと思いました。

コンサルに転職すればRPA推進の技術を直接活かせたとは思うのですが、SIerという仕事の中でも業務に活かしていけると思っていました。


――現在は人材、人事系のシステムに携わっているとのことですが、面白さややりがいを感じるところはありますか。

現在携わっているシステムはシンプルですが、お客さまの情報やお金(お給料の情報)など重要なデータを扱っています。どのようなシステムも同じですが、使っていただいている人に対する責任は強く感じますね。

また、ゆくゆくは蓄積されたデータを分析し新たなビジネス・サービスに活用したいと考えています。


――同じグループ内にお客さまがいらっしゃるとのことで、コミュニケーションのとりやすさはいかがですか。

このご時世なのでリモート会議がメインですが、お客さま・チームメンバとは毎日やり取りさせていただいていており円滑に進められています。またグループ内だからこそ、最終的に実現したいゴールやビジョンが一致しているのでやりやすさを感じます。


――今後はどのようなチャレンジをされたいですか。

先にお話ししたHRのデータ分析に加え、業務効率化に切り込みたいと思っています。まずは担当する保守管理チームの業務を見える化し、改善点や問題点に対して業務改善やシステム・RPA化を進めていき、GENESIS運用チーム全体に展開していきたいですね。

――最後に応募者の方にむけてメッセージをお願いします。

パーソルP&Tでは、技術に興味関心が強い方はもちろんですが、顧客・チームメンバとのコミュニケーション力や、システム・状況等を俯瞰的に見渡せる力が求められます。技術とコミュニケーションで組織的にシステムに携わりたい、という方にはおすすめな環境です。

また、「組織で仕事を進める」ことが根付いている会社なので、皆で話し合いながらいいシステム、いい運用、いい組織を作っていきたいですね。「はたらいて、笑おう」を一緒に実現していきましょう!


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いかがでしたか?事業会社とSIerあるいはパーソルP&Tでの働き方の違いについて、少しでも参考としていただければ幸いです。

最後に、システムソリューション事業部のオンボーディングの取り組み記事をご紹介します。

本記事と併せてお読みいただくことで、入社後について少しでもイメージいただけると嬉しいです。ぜひご覧ください。


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